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知的に生きよう

  • ※社員へ向けた社内朝礼スピーチより抜粋

地球環境問題、中でもCO₂の問題で火力発電廃止が進み、その代替として、今大きく再生可能エネルギーのマーケットが拡大しています。それに合わせて我々は、自分の知識を拡大し、変化させていかなければいけません。

特に洋上風力が脚光を浴びていますね。地熱業界もまた注目されています。しかし、旧態依然とした大規模な地熱発電の開発手法に則った事業展開では、出力の大幅なアップは望めそうにありません。我社が行う小規模地熱発電については、注目されてはいますがなかなか飛躍的にというところまでいっていません。それにより、300kW以下の小規模地熱発電機メーカーが撤退をしています。

なぜでしょうか。一つには、開発戦略が明確にされていないことがあると思います。

私は、小規模地熱発電の開発手法を更に細かく分けた事業展開を図ることを考えています。例えば、300kW未満の発電事業化と、それ以上の発電事業化は、開発の方法が異なってきます。1,000kW以上とそれ以下でも異なります。これを明確に認識しておく必要があります。300kW未満であれば既設の温泉井を利用することになり、調査はほとんど不要ですが、1,000kW以上であれば本格的な坑井掘削が必要であり、そのための調査も当然必要です。とはいえ、調査・探査を広範囲でしかも詳細に実施するような予算は許されません。

300~1,000kW規模の発電は、現状では空白地帯と言ってよいでしょう。発電機もこの発電規模をターゲットとしたものは有りませんし、工夫が必要な規模ですね。しかし、このような空白部分こそが、ある意味面白いと思います。

我々はお客様のニーズ、マーケットの動きに合わせて、技術を向上させなくてはいけません。従来の発想から大きく方向を転換し、フットワークを軽くして、大急ぎで成長しないと取り残されてしまいます。その点で今年は重要な年になりますし、皆さんの積極的な取り組みを期待しています。

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