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現地調査でしなければならないこと

  • ※社員へ向けた社内朝礼スピーチより抜粋

先週は、現地調査で一週間を過ごしました。現地調査は、新しい情報が大量に入ってきますから、いろんな発想が可能になり、アイデアもまた湧いてくるもので楽しくはありますが、やや疲労が重なります。

現地調査では、事前の情報、既存資料で形作った概念を修正していくことが大きな目的です。調査地域の自分の考えた概念が出来上がっていなくてはいけません。例えば、地質調査では手書きの地質平面図、地質断面図が出来上がっていなければなりません。したがって、毎日の調査結果に基づいて、自分の考えが集約されていなければならないのです。

現地調査で自分のアイデアをまとめるためには、事前の調査や解析が非常に重要になります。それが課題の抽出として表現されますが、如何にしっかりと解析されているかによって、現地調査での成果の出来不出来が決まります。

事前の情報から、推定される選択肢が現地調査によって、絞り込まれていきます。例えば熱源は第四紀更新世後期の火山活動あるいは新第三紀後期の火成活動のどちらかが、現地調査によって特定されてきます。もちろん、現地調査で結論は出なくても、岩石の年代測定や変質活動の時代などの明らかにすることで、最終的に決定されます。

このように、熱源だけでなく、貯留構造、熱水流動などが絞り込まれ、少しずつ地熱構造モデルに集約されていく過程を現地でしっかりと意識し、頭に叩き込んでおかなければなりません。

現地でのイメージングがしっかりとできているほど、その後の解析や地熱構造モデルの構築、報告書の作成を、質の高いレベルに押し上げてくれます。

したがって、現地調査に行く前に、出来るだけみんなで地域の地熱構造に関する情報共有のために多くのディスカッションの機会を持ちたいと考えます。

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